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対談vol.06

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宮下第6回目の対談のお相手は、弁護士の吉岡征雄 先生です。32年間検事一筋に歩んでこられた後弁護士へ転身し、弁護士がいなかった稚内に単身移り事務所を開いたという功績をお持ちの先生です。今日は宜しくお願いします。

吉岡こちらこそ、宜しくお願いします。

宮下先生は、32年間検事をされていらっしゃいましたが、ちなみに検事という仕事について、よく知らない人が多いと思うのですが、具体的にどのような仕事なのでしょうか?

吉岡検事は一般的に知られているところでは、「刑事事件について、裁判にかけるかかけないかを決め、かけるとするなら、どんな罪とするか、を決める人」です。知られていないところでは、薬害やダムの建設などで国が訴えられた民事裁判の時に、国側の弁護は検事がやるんですよ。他にも内閣府へ出向したりと様々な仕事があるので、検事を一言で説明するのはちょっと難しいですね。

宮下ドラマでの検事の印象だけが強いので、他にもこんな仕事があるなんて初めて知りました。そんな検事をされていた吉岡先生は、どうして弁護士になろうと思われたんですか?

吉岡私が検事をしていた当時、弁護士会では弁護士の過疎化対策が話し合われていました。しかし、これが、何年経っても話が前に進まない。だから、私が弁護士になってこの問題に取り組もうと思ったんです。そこで、20年以上弁護士がいなかった稚内に行くことにしたんです。

宮下弁護士がいないからといって転身し、しかも単身で稚内へ行くなんて、なかなかできないことです。稚内の弁護士になった吉岡先生に対して、市民はもちろんですが、マスコミの反響も大きかったのではないですか?

吉岡そうですね。テレビや雑誌の取材はたくさんありました。ラジオ番組もやっていましたよ。ラジオでは、都会と地方の法律問題への認識の差をちぢめるといいますか、悪徳な訪問販売は都会に限ったことじゃない、ということなどをアピールしたりしていました。後は、どこのお店のアレが美味いとか言ってみたりね(笑)。

宮下(笑)地元に根付いていかれたのですね。札幌に事務所を移されたのは、半年ほど前ですが、稚内を出ようと思ったきっかけは何だったんでしょうか?

吉岡7年間稚内に住みましたが、小さい街だけに、人間関係を知りすぎてしまったというのも理由の1つです。

宮下 弁護士が1人しかいないということは、同じ街で1つの事件があると、相談はどちらかしか受け付けられなくなるんですか?

吉岡そうなんです。相談は、ほとんど早いもの勝ちになってしまう。そうすると、思うように仕事が出来なくなるんですよね。それに、稚内にも若い弁護士がやって来ました。弁護士の過疎化を解消したいという、私の役目は果 たせたと思いました。

宮下 なるほどですね。その街でどちらか一方の代理人にしかなれないという立場は、時に思いや真実とは別 のところで仕事をしなくてはいけないという事もあるわけですね。 「彩北法律事務所」の彩 北は、最北端の稚内とかけているんですよね?「最北の地に彩を…」言う意味とお聞きしました。吉岡先生の仕事に対する思いが伝わってきます。

吉岡今でも、稚内から僕のところへ相談に来る方もいらっしゃいますよ。遠くから大変だなぁと思いますけど、それはとても嬉しいですね。力になりたいと思います。

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